建売でデジタルテレビ
(床下の追加LAN配線)

我が家が新居に引っ越した際は、10年物のアナログブラウン管テレビ(モノラル)を使っていました。しかし、リビングが広くなったこともあり、ソファーに座ると視力には自信がある私でも字幕は全く読めない状態となってしまいました。また、もともと調子の悪かった発色がさらに悪化(全てが赤っぽい)したので、テレビを買い換えることにしました。当然、いま購入するとればデジタルテレビとなります。デジタルテレビのウリは高精細ですから、せっかく受信した情報は全て表示したいということでフルスペックハイビジョンの機種に絞りました。消費電力と発熱を考慮してフルスペック液晶に決定です。さて、以前は電気製品を購入する際は気合を入れて 製品仕様を調査していた私も年とともに手抜きになり、最近はシェアとkakaku.comの口コミで決めています。漠然とシェアの高いシャープかソニーかなあと思って口コミを見てみると、なぜか東芝がトップランク。何だろうと思って調べてみると、 画質が良い上にLAN上に接続したハードディスクにハイビジョン録画ができることが分かりました。これは魅力的。同様の機能は他のメーカには無いようなので東芝のREGZA42Z2000に決定です。

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ここからが、建売との関係になります。REGZA42Z2000のような最近のデジタルテレビは電話線やLANケーブルを接続する端子がついています。電話線は視聴者参加型番組やPPV(有料放送)における情報送信に使用します。LANケーブルは主にインターネット接続や番組表、REGZAの場合は録画用のハードディスクの接続、IP放送(4thMEDIA)の視聴用に も使用します。なんとREGZA42Z2000にはLAN端子が目的別に3つも装備されています。

しかし、残念なことに私が購入した建売のTVアンテナ端子のプレートにはTVアンテナ端子と電源しかなく、電話用のモジュラージャックもLAN端子もありません。建築時期を考えるとこれはいただけない 設計なのですが、例によってこれが建売の宿命。自分で解決するしかありません。

プレートをはずした後。アンテナ線しかないなんて・・・今時・・

解決策には電話、LAN両方について無線で解決する方法があります。それぞれについて、無線で中継する機器が販売されており、電話用のものはスカパーユーザーも多く使用されているようです。しかし、無線はノイズの影響を大きく受け、またLANの接続速度も制限されてしまうため、できれば有線にしたいところです。では、どうすればよいのでしょう?もし、テレビのアンテナ腺が配管(CD管やPF管)を通じて配線されているのであれば、追加で電話線やLANケーブルをひくのは簡単です。(建売でインターネットと電話参照)

期待を込めて調べたところ、残念ながら我が家のテレビアンテナ線は配管されておらず、いわゆるころがし配線であることが分かりました。これで、難易度は一気に上がります。部屋内にむき出しで配線するのは簡単なのですが、「掃除の邪魔」ということで嫁さんに却下されるに決まっています。残るルートは、床下、1階と2階の間、天井裏のみになります(壁に穴を開けて屋外を通す案もありますが・・)。我が家のリビングは1階ににあるので、天井裏経由は不可能。既設のテレビアンテナケーブルは1階と2階の間を通っているのですが、1階にも2階にも和室が存在しないので、1階と2階の間を通すことも不可能です。(和室があれば2階の畳をはがしたり、1階の押入れの天井から作業ができたりします。)

ボックスをのぞく。左上のアンテナ線が入ってきているところにCD管が見えません。残念!

残る選択肢は床下経由のみなので、それにかけて調べてみることにします。まずは、壁のプレートをはずして中の様子を調べます。プレートマイナスドライバーではずし、プレートのネジをはずします。中に見えるのは 通称ボックスといわれるもので、通常横にある柱などに木ネジで止められています。ボックスには隙間が開いているのでネジを落としてしまわないようにドライバーで注意深くはずします。写真のような2列のボックスの場合は壁から室内に出してしまうことは普通はできません。壁の中でずらしながら床下のある下のほうがどのようになっているか観察します。

プレートをはずした穴は小さく、頭を入れて覗くことはできません。ここで活躍するのがデジタルカメラです、コンパクトなデジタルカメラなら狭い穴の中の様子が手に取るように分かります。マクロ撮影等のモードを切り替えながら適当にシャッターを数枚きれば中の様子が鮮明に分かります。

結果、床下に通じていそうな細い隙間が存在していそうだということが分かりました。最終的には床下から確認する必要があります。床下からの位置確認をするために写真のタイラップを隙間に入れます。(バックル部分が大きいので下に落ちてしまうことはありません。)

かすかに床下に通じていそうな隙間が。(白い粉は石膏ボードの粉です。)

下調べが終了したので、いよいよ床下に入ります。

床下に入っていけるかどうかは、建物の構造に依存します。昔は建売といえばコストの低い布基礎(家の外周に基礎を配置し、床下は直接地面がむき出しになっている基礎)が主流でしたが、品確法のおかげで最近販売されている建売の場合はベタ基礎(家の下全体にコンクリートが張られている基礎)がほとんどだと思います。この場合は基礎の高さがある程度あれば楽に床下に入ることができます。我が家の場合は基礎高は40cmです。これは住宅金融公庫の融資条件が定める下限値なので、建売の場合は40cmの物件も多いと思います。(建築基準法上は30cmの基礎高も許容されます。)

さて、40cm(実際には床までは土台の高さの分、もう少し余裕がある)では入ることはできても、進むのは容易ではありません。膝を立てて進むことはできないので、ほふく前進になります。なんとかならないものかと、ネット上を調べてみると良い策を発見しました。小さい台車の上にお腹を乗せて進むというもので、プロの方の中にはスケートボードを使用される方もいるとの事です。早速台車を購入です。70kg(私の場合)の重さがかかるわけですから、荷物運搬用のしっかりとしたものを購入します。あとあると便利なものが頭に装着するタイプのライトです。これがあれば両手で作業をすることが可能になります。狭い場所なのでLEDタイプのものが小型でお勧めです。
 

70Kgを支えられる丈夫な天板のついた台車 車輪が多いと方向転換が容易 頭につける小型のライト


準備が整ったので、実際に入ってみることにします。現場を撮影するデジカメと印をつけたりメモを取るための鉛筆を忘れないようにします。最近の建売は床下収納兼床下点検口が付いているので、そこから入ります。床下収納のボックスは乗せてあるだけなので、引き上げると簡単に外れます。そこから中に入り、台車をお腹にあててアメンボのように進みます。思ったより簡単です。壁の下の基礎には壁や柱を支えるための仕切りがありますが、全ての場所に移動できるように切れ目が作ってあります。目的とする場所にゆっくりと進みます。
 

床下収納をはずした穴からのぞいた状態。
断熱材が一部ずれているのはご愛嬌。
これも直します。


目的の場所(と思われる場所)に到着してみると、先に上からたらしたタイラップが見えました!!ただし隙間は3mm程度で楽に通線できる感じではありません。この段階で通線ルートはほぼ確定したので、タイラップの位置に印をつけ、写真を撮ったうえで戻ります。方向転換はなかなか面倒でしたが、無事脱出できました。



外にでて落ち着いた状態で計画を立てます。最大の判断ポイントはCD管を配管してから配線するのか、裸で配線するのかです。可能であれば配管をすべきです。配管さえしていれば後から自由に配線を変更することができます。その際に床下に もぐる必要はありません。ただ、我が家の場合を見てみると隙間は3mm程度しかありません。CD管を通すためには 内径16mmの管でも外径は21mm程度あるので、21mm程度の欠けこみを土台に入れる必要があります。「土台」はその言葉からわかるように家の構造を支える重要な部分になります。そこに2 1mmの欠けこみをあけるのは気が進まないので裸配線にすることとしました。後にジジに話を聞いたら「21mmなんてたいしたことない。お前はこまかいなー。」とのコメント。まあ、大事をとったということで・・

次に配線するケーブルを決めます。裸配線にした以上、配線は一回で終わらせたいところです。将来のことも考えて決定します。取り急ぎ必要なのは電話線とLANケーブルですが、現在2階に設置してあるスカパーのチューナーをリビングに移す可能性も考慮して、同軸ケーブルもひいておく事とします。欠けこみの大きさを最小限にするために4C-FBを選択します。ちなみに、同軸ケーブルは太ければ太いほど伝送品質が良く、4C-FBはCS放送対応のケーブルの中ではもっとも細いタイプになります。(4C-FBの4が太さを表します。通常は5Cのケーブルが使われます。昔、無線用に8Dという極太ケーブルを使用したことがありますが、半端じゃなく重かったです。)
ちなみに、3C-2Vのような細い低品質のケーブルはやめたほうが良いです。地上波なら問題ないのですが、BS/CSは周波数が高く、高品質のケーブルでないと、視聴できない可能性があります。

配線するケーブルが決まったら、早速作業に取り掛かります。まず、引っ掛かりを少なくするために、3本の線を一定間隔でビニールテープで結束します。タイラップはでっぱりができてしまうため避けたほうが良いでしょう。このこの作業はもちろん床上で実施します。
次にユニットバスの天井の点検口からケーブルを入れて床下に落とします。例によって、デジカメで壁際を覗き、落とせそうな場所を探ります。ちょうどアース線が落としてある場所があったので、下までは見通せなかったものの、少なくともアース線が通る隙間はあるわけですから、そこに落としてみます。


順次落としていって、それ以上落とせない状態になったら床下から覗いて到達しているか調べます。見事一発で下まで落ちていました。あとは隙間に棒を突っ込んで壁の隙間から床下に引き出します。次にケーブルを順次引っ張っていくのですが、一気に引こうとせず中継できる場所に一回ひいてから順次先に進むのが確実に引く方法となります。(電気工事会社でバイトした経験得た真実。)特に、今回の様にひとりで施工する場合は無理をしないことが重要です。私の場合は一度、近くの点検口に引き出してから次に進みました。

  

以前と同様に台車に乗って進みます。今度は隙間を広げるためのヤスリと削った場所に塗る防腐・防蟻材を追加で持って進みます。現場に到着。今回配線するケーブルの中で最も太いのは、4C-FBの同軸ケーブルなので、それが通る様にヤスリで隙間を広げます。3mm程度広げたら完成です。あとは削ったところに防腐・防蟻材を塗ります。土台は重要な構造物です!!



下から線を押し上げて部屋の中から嫁さんに引っ張り出してもらいます。(ここだけ手伝ってもらいました。一人でやる場合は十分に押し上げた後にガムテープで仮止めをする必要があるでしょう。)
ユーターンして戻りながらケーブルを根太(床板を支える木材)に固定していきます。基礎の上に転がしておいても良いのですが、後々のメンテナンスを考えると、望ましい形態ではありません。1m間隔ぐらいでとめていきます。固定にはホームセンターで購入したタイラップとステーを使いました。ステーには強力な両面テープが付いており、釘なしでも十分支持力があります。以上で床下の作業終了です。

   

床上に戻ったら、建売でインターネットと電話と同じ要領でコネクタをつけて完成です。今回はプレートの拡張をしなかったので、3端子しかとることができません。とりあえず当面不要の同軸ケーブルはボックス内に収めて、元からあったアンテナ端子、電話のモジュラージャック、LAN端子を装着しました。(電源のコンセントを1口のタイプにする案もありますが、ノイズ等の影響を考えるとお勧めしません。本当は電源の列の隣にLAN端子を設置するのもノイズの関係で望ましくないのですが、速度低下などの問題は発生していません。)

         

早速、REGZAに接続します。当面、PPVを購入する予定は無いので、電話線は必要になったら接続することとし、LANケーブルを接続します。見事に接続成功!!ネットサーフィンとLAN上のハードディスク (玄箱)へのハイビジョン録画も無事成功しました。ハードディスクへのハイビジョン録画については玄箱でホームサーバで詳しく書きますが、今回の配線のお陰でリビングではなく2階に設置することができました。ハードディスクはどうしても音(ディスクとファンの動作音)が出てしまいます。ハードディスクは常時電源を入れるので、リビングに置かなくても良いというのはありがたいことです。現在の配線状況の全体像はこちら。

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